以前、当ブログの「ビル・ゲイツ「地球温暖化の”75%問題”」 - energytransition’s diary」という記事でも紹介したが、世界の温室効果ガスの20%以上を排出しているのは農業・畜産セクターである。 当ブログでは、通常、電力・エネルギーセクターに関する出来…
米国で電力・エネルギー業界にとって“Game Changer”となりうる大きな動きがあった。 米国で連邦レベルの電力・エネルギー関連規制を司るFERC(Federal Energy Regulatory Commission)が多様な分散電源向けに卸売電力市場を開放する指令(Order 2222)を可決…
アメリカのプライベートエクイティファンドであるBlackstoneが蓄電デベロッパーであるNRStor C&Iを買収したと発表した。買収金額や条件は非公表。 (直近、新型コロナウイルスの影響で世界の金融市場は大混乱だが)世界的な金融緩和を受けて、投資先に困った…
米国北東部の州であるバージニア州が、クリーン経済法(Clean Economy Act)と呼ばれる州法を上下両院で可決したことをもって、2050年までに州内のすべての電力を非化石燃料由来のクリーン電力とすることを義務付けることとなった。 同州法は、州内の電力会…
経済産業省が中・大規模の太陽光・風力発電向けの固定買取価格(FIT)制度を近く終了する見通しのようだ。 記事を読む限りでは50~100kWh以下の小規模の商業・産業施設や家庭向けの太陽光発電に対するFITは継続する見込みだが、大半の太陽光や風力発電に対す…
米国の太陽光発電デベロッパーであるNexampが、ニューヨーク州の太陽光発電所(7.5MW)の草刈りに150匹の羊を活用する。 太陽光発電システムを草の生える地面に設置する場合、定期的な草刈りが必要となる。通常は普通の芝刈り機を使うが、これは化石燃料を使…
米太陽光発電最大手の一角であるSunPower社がGoogleのAI Platformを活用することで、住宅向けの屋根置き太陽光発電システムの簡易設計・発電量試算を行うシステムを開発している。 自宅の屋根への太陽光発電導入に関心のある人が住所を入力するだけで、どの…
www.youtube.com Energy Vaultというカリフォルニア州及びスイスを拠点とするスタートアップが斬新な?アイデアで蓄電することを構想している。 そのアイデアというのは、電力料金の安い時間帯にコンクリートを地上33階相当の高さまで積上げることで電力を位…
アメリカの大手太陽光発電デベロッパーであるCypress Creek Renewables(サイプレス・クリーク・リニューアブルズ、CCR)が会長・社長を含む経営陣の交代を発表した。 CCRは2014年創業の新興企業であるが、積極的な案件開発やEPC部門の買収等を通じて急成長…
今回はアメリカの再生可能エネルギー業界を理解するに当たって重要な「タックス・エクイティ(Tax Equity)」について、自分の理解の整理も兼ねて簡単にまとめたいと思う。 色々な理解の仕方があると思うが、Tax Equityとは「節税を主な目的とした投資」と理…
Facebookがアメリカ・テキサス州のProspero太陽光発電所(379MW)にタックス・エクイティとして直接投資をすることを発表した。 Facebookが再エネへの取組に積極的であることはよく知られているが、通常、企業は再エネ電源から生み出される電力・再エネ証書…
企業による再生可能エネルギーの調達が加速している。Bloomberg New Energy Finance (BNEF)が1月28日に発表したレポート「1H 2019 Corporate Energy Market Outlook」の骨子を以下の通りご紹介する。 企業による再エネ調達は加速中。企業だけで2018年に13.…
www.youtube.com マイクロソフトの創業者であり、慈善事業に精力的に取組む億万長者の代表格としても知られるビル・ゲイツが、自身のウェブサイトgatesnotesで「地球温暖化の”75%問題”」と題する記事を投稿した。 温室効果ガスの排出源として多くの人が真っ…
2045年までに電力の100%を再生可能エネルギー由来とすることを義務付けているハワイにおいて、大規模な太陽光+蓄電システム導入に向けた動きが進んでいる。 ハワイの電力会社(HECO)は7つの太陽光+蓄電システムプロジェクトの実現に向けてデベロッパーと…
(毎度のごとく)堀江さんが投稿したツイートが話題を呼んでいる。 太陽光発電の景観問題について、パネルが景観をぶち壊していてまじ邪魔だと、いつものように非常にストレートな物言いで言及している。 全ての発電手段はそれなりの景観問題を伴うので、太…
ソフトバンクがサウジアラビアの公共投資ファンド(PIF)が取り組んでいた世界最大級とされる太陽光発電案件の開発が中断されたとWall Street Journal等が報道した。 ソフトバンクとPIFは2018年3月にMOU(覚書)を締結し、総額20兆円をかけて世界最大となる2…
IEA(International Energy Agency)が発表したRenewables 2018というレポートの中で太陽光発電の導入ペースが鈍化すると予想した。 こうした世界レベルでの予想は余りにマクロ過ぎて大して意味があるとは思えないが、①中国の太陽光政策変更(固定買取価格制…
Teslaのイーロン・マスクCEOが批判に晒されている。これ自体は決して珍しいことではないが、今回マスクCEOを批判しているのは他ならぬTeslaの株主である。 マスクCEOがツイートを通じてTeslaの株価を不当に操作したとして公正取引委員会(SEC)から告訴され…
Teslaのイーロン・マスクCEOと証券取引委員会(SEC)のごたごたが続いている。 きっかけとなったのは、先月マスクCEOが投稿した以下のツイート: 要するに「Teslaを非上場化することを検討しており、そのための資金も確保したぜ」という内容だが、このツイー…
皆さんはCommunity Choice Aggregationという言葉を聞いたことがあるだろうか? 恥ずかしながら、私はつい最近まで聞いたことがある気がしても、実態としては全く理解していなかったが、こいつの動きが最近無視できないレベルにまで拡大してきている気がする…
先日、カリフォルニア州議会を通過していた2045年までに全電力を非化石燃料由来とすることを義務付ける法案(SB100)が、9月10日にブラウン知事の署名が完了したことをもって正式に成立した(SGIP延長を定めるSB700はまだ署名待ち)。 親・再生可能エネルギ…
カリフォルニア州の分散電源(主に蓄電システム)向け補助金として有名なSGIP(Self Generation Incentive Program)を2026年まで延長する法案(SB 700)が州議会下院を通過した。 SB 700は上院もすでに通過済みであり、残すはブラウン知事の署名のみとなっ…
カリフォルニア州で2045年までに全ての電力を非化石燃料由来とすることを義務付ける法案(Senate Bill 100、SB100)が、先日電力・ユーティリティ委員会を通過したのに引き続き、州議会下院も通過した。 SB100は、上院を通過したバージョンとの擦り合わせを…
カリフォルニア州北部の電力会社PG&Eは、カリフォルニア州公共ユーティリティ委員会(CPUC)による合計567.5MW/2,270MWhの蓄電システムの導入に関する申請を許可した。 今回許可を取得した蓄電システムは以下の4つとのこと。 300MW/1,200MWh(所有者:Vistra…
7月3日、米国カリフォルニア州の州議会下院の電力・エネルギー委員会は、2045年までに同州内の電力を100%非化石燃料由来とすることを義務付ける法案(Senate Bill 100、SB100)を10-5で可決した。 昨年、同委員会が同じ法案を審議した際は否決されていたと記…